Next.jsのv12⇨v14へのアップグレード作業

概要

業務アプリの Next.js を v12 から現在最新版の v14.1 にアップグレードした際の作業メモ。

メモ

関連ライブラリのアップグレード

まずは関連ライブラリ一式をアップグレードする。

yarn add next@latest react@latest react-dom@latest eslint-config-next@latest @types/react @types/react-dom

この時点でyarn buildした際に以下エラーとなったため、

Error: "next start" does not work with "output: export" configuration. Use "npx serve@latest out" instead.

案内に従い、Vercel のスタンドアロンのライブラリのserveを入れてコマンドを書き換えた。

-   "build": "next build && next export",
-   "start": "next start",
+   "build": "next build",
+   "start": "serve out",

次にnext/linkのLinkコンポーネントの仕様が変わり、中にaタグが不要に（入れられなく）なったため、手動で削除を実施。
（小規模アプリにつき 3 つくらいしか無いので瞬殺だったが、大規模アプリだとここが辛そう）

Storybook のアップグレード

次に storybook を v6⇨v7 にアップグレードする。

基本的にはnpx storybook@latest upgradeのコマンドを実行するたけでほとんど完結する想定。
（公式ガイド）

実行時の設定内容は以下の通り。

// FWのプラグイン（@storybook/nextjs）の要否
Do you want to run the 'new-frameworks' migration on your project? … yes
// eslintプラグイン（eslint-plugin-storybook）の要否
Do you want to run the 'eslintPlugin' migration on your project? … yes
// storybook本体の要否
Do you want to run the 'storybook-binary' migration on your project? … yes
// storybook CLIコマンドの変更
Do you want to run the 'sb-scripts' migration on your project? … yes
// コンポーネントのドキュメントの自動生成（既存設定に合わせてoff）
 Do you want to run the 'autodocsTrue' migration on your project? … no

これにより関連プラグイン一式のアップグレードが完了。

Storybook 上で画像が表示されない問題

.storybook/preview.tsx内に以下の記述があり、その影響で Storybook のプレビュー環境でCannot redefine property: defaultのエラーが発生。

// next/imageコンポーネントを通常のimgに置き換える
// see: https://github.com/vercel/next.js/issues/18393#issuecomment-765426413
Object.defineProperty(nextImage, 'default', {
  configurable: true,
  value: (props) => <img {...props} />,
})

下記 issue によると@storybook/nextjsの最新版ではデフォルトでnext/imageをサポートしており、上記ハックが不要になった模様。 https://github.com/storybookjs/storybook/issues/23684#issuecomment-1794357809

上記設定を削除しエラーは回避できたが、プレビュー上では画像が表示できていない（404 の）状態。

下記記事を参考に.storybook/main.jsにstaticDirs: ['../public'],のオプションを追加。
https://stackoverflow.com/questions/77599258/images-loaded-using-next-image-isnt-shown-in-storybook

また同時に storybook CLI のコマンドの-sオプションが非推奨になっていたためオプションを削除した。（公式）

これで無事 storybook 上で画像の表示に成功。

雑感

Next.js というよりほとんど Storybook のアップグレード対応に時間を費やすことになった。